日本での経験・評価・自信を捨てて、海外へ行くことは“ミニマリスト”のようなもの。韓国が私を変えた。

2019.05.30

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プロフィール

田中 唯

1988年生まれ
日本で圧倒的な人気を誇る韓国情報発信サイト「JOAH」を立ち上げ、その人気を増やし続けている。
25歳の時に作業療法士の仕事を辞めて韓国に1年間ワーキングホリデーへ行った田中さん。
そこでの経験、今に至るまでのご経験をうかがいしました。

きっかけ

Interviewer“韓国”に目を向けたきっかけは何だったのでしょうか?

田中さんあるあるな話なのですが、今から10年ほど前にK-POPにハマりまして。
妹がK-POPのファンだったことがきっかけで、私も「いいやん」と思いはじめたのがそもそものスタートでした。
そこから、言葉も分かったらもっと楽しいのでは。と韓国語も勉強し始め、旅行ベースで韓国を楽しんでいました。

当時作業療法士として働いていて、「お金が貯まったら“息抜き”として韓国へワーホリに行ってみよう」と思い、25歳の時に仕事を一旦辞めて、出発しました。もちろん帰国後は、また作業療法士として仕事に戻るという想定でした。

Interviewerもともと海外へ出たいと思っていましたか?

田中さん小さい頃は、英語を勉強してハーフの子どもを産むぞ!というのはありました。
でも英語が苦手だったのと、元々安定主義で手堅く生きたい性格だったので、
韓国は旅行で楽しむ「趣味」として生きていくつもりでした。

それが、実際韓国へ行き変わりました。

ワーキングホリデーでの日々

Interviewerどのような日々を過ごしておられましたか?

田中さん半年間語学学校へ行き、あとはアルバイトをしていました。
アルバイトは、日本食屋さんとライターの仕事です。
日本食屋さんは、現地の方も日本の方も来られるのですが、本当に楽な気持ちで仕事ができていました。(もちろんしっかり仕事はこなしていました)
日本ではフルで仕事をしていたけれど韓国でのアルバイトは4時間/日で週4日。
空いた時間は韓国語の自主勉強や友達と遊んだり、現地のコミュニティに参加したり。慣れない環境での生活・勉強は大変ですが「自分の好きなこと」をして過ごせる毎日が本当に幸せでした。

また、現在在籍している” レット・ア・ディライト”の社長とも元々知り合いだったので、そのつながりでライターのアルバイトも並行で行っていました。

Interviewerやはり生活は大変でしたか?

田中さん細かいことを挙げればキリはないのですが、湯舟がなくシャワーのみ、飲食店でハエが飛んでいる、愛想が悪い、トイレにペーパーを流してはいけない、、等慣れないことの積み重ねで1年経たず帰国する友人もいました。

「韓流好き」の場合、韓国は夢の世界であって、旅行として行き来するからこそ楽しめる部分は大きいと思います。
でも「生活する」となるとそこは夢の場所ではなく「現実になり」、お金も必要で、人や文化・国に順応しなくてはいけないので大変なのも事実です。
逆に私は「日本は良いな~」と改めて感じることができたと同時に、そういった部分も含めて「韓国が。韓国人が好き」と感じ、その気持ちがその後も韓国に関わるお仕事を続けている理由になっています。

ちなみに私の妹も韓国留学へ来ていましたが、妹は日本にいたい派だそうです。笑
韓国での生活はもういいかな〜。という感想を持っているようで、
日本で生活して、韓国のことに仕事で携わるのがちょうど良い距離感だそうです。なので人によって本当に様々だとは思います。

Interviewer言葉の壁はどうでしたか?

田中さん1年経った頃には、1対1の会話はある程度できるようになりました。
仕事で韓国滞在となった2年目になると留学友達は帰国する人が多く、友人は韓国ネイティブばかりになり韓国人コミュニティの中に日本人の自分が1人いる。という環境になりました。
彼・彼女たちにとっては日常の生活なので外国人に合わせてゆっくり喋ることもないので、グループで集まっても話すスピードも早く、皆が喋るので本当に会話を理解するのが難しかったです。
1個単語が分からないと何の話か付いていけなくなったり、途中から会話へ入ると何について喋っているのか理解するのに時間が掛かりました。

集団での会話の場合、会話を止めて質問することもできないので、後で友達に「あの会話ってこういう事だった?」と質問して教えてもらい勉強するようにしていました。

私の中では「ネイティブの中に入っていくこと」が語学の中ではハードルが高いことだと思いました。

Interviewer人付き合い付き合いで困ったことはありますか?

田中さん頻繁に連絡を取ったり、会ったりしていれば、ある程度仲良さを保てるけど、少し連絡を取らないと友達じゃなくなるという関係性の薄さは感じました。

些細なこと(今ごはん食べている〜。とか)でもLINEや電話をすることが当たり前の文化なので、それに疲れてしまうこともあります。
でも、それに返信をしなかったり、会うことをやめると一気に疎遠になってしまいます。

なので、自分が関係性を維持しておきたい。と思う人には無理してでも小まめに連絡を取って誘ったり、行きたくないと思っても一緒にご飯へいったりしていました。
それで結局嫌な思いをすることもあるんですけどね。笑

Interviewer大変な思いをしてでも、現地の友達を作ろうと思うのはなぜですか?

田中さん駐在などの場合は仕事をしにきているので日本人コミュニティでも良いのかもしれませんが、そこである程度生活をするので現地でのコミュニティも必要だと思ったからです。
色々行って疲れて、休みの日は寝ているとかもあります。

信頼できる人を探すのは努力が必要だし、大変かもしれないです。

韓国での恋愛事情は?

田中さん恋愛で失敗するワーホリ女子が結構多いイメージがあります。
最初は韓国語が話せないので、日本語が話せる韓国人とは仲良くなりやすく、
特にK-POPが好きな方だと「韓国人」というだけでカッコよく見えるようで、好感度が上がりお付き合いに発展、
後々文化の違いなどで苦労するのを見聞きしました。
日本を離れて、少し孤独な気持ちがあり彼氏や彼女に依存してしまう人も多いので気を付けた方が良いと思います。

でも韓国人の恋人ができることが一番語学習得の近道ではありますけどね。笑

ご自身の変化は?

田中さん良い意味で「少し適当」にできるようになりました。
日本だと大抵のことは一人で解決できてしまいますが、韓国では公共料金ですら一人で払えなくて誰かの力を借りる必要がありました。
それで、「何でも完璧にできなくてもいっか」という気持ちを持てるようになったのはすごくよかったです。

帰国後

Interviewer1年のワーホリが終わり、帰国された後はどのように過ごされていましたか?

田中さん帰国後、韓国でライターのアルバイトをしていたレット・ア・ディライトに社員として入社しました。
最初は韓国でライター育成しつつ自分もライターとして活動していました。

韓国に関わり続けたかったので、社長がやりたいこと・目指すもの、
自分のやりたいこと、会社でやりたいことを徹底的に話し合い、JOAHをスタートさせました。本当に0からの事業展開です。

1人だったら、JOAHの立ち上げも、今持っているビジョンを実現することは難しかったと思います。(パソコンはキーボードが打てる程度しか知識がなかったので)

社長や会社のメンバーは、私のように韓流好きというわけではなく「私のやりたいことを面白いと感じ、賛同してくれて」サポートしてくれています。
そのサポートがないと絶対できないことで、本当に感謝しています。

今後の目標は?

InterviewerJOAHの成長ももちろんだと思いますが、目標や挑戦しようとしていることはありますか?

田中さん韓国へ留学したい、働きたいと悩んでいる人や、実際渡韓したけど何もせず日常が過ぎていく人も多いので、そういった方の手助けやきっかけになることをしたいです。
「私はほとんど話せない状況でも韓国きたよ」「喋れなくてもなんとかなったよ」という経験を語ることで一歩踏み出す後押しをできるサービスを作っていきたいと思っています。

Interviewerやりたいことが明確にあるって素晴らしいですよね

田中さんサービスを展開していく中で、
やりたいことが「やりながら明確になってきた」
やっている間に、また「やりたいことが出てくる」という感じです。

1つだけでなく、どんどんやりたいことが増えたり、時には方向が変わったりもします。けど根本には「韓国が好き」というのがあるのはブレないですね!

アドバイス

Interviewer韓国での採用活動もされておられますが、韓国で働きたい!と思っている方へアドバイスをお願いします

田中さん韓国で何をしたいかを明確にして、その為に何をしないといけないかを考え行動している人が強いと思います。
海外で働く場合は即戦力が求められる場合も多く、また韓国人でも就職が厳しい時代なので、韓国人に勝てる要素がないとだめだと思います。

最後に

Interviewer韓国での採用活動もされておられますが、韓国で働きたい!と思っている方へアドバイスをお願いします

田中さん色んな人と出会って、喋るということが大事だと思います。
それは現地の人に限らず、日本人同士でもです。海外にいると「日本人同士」というだけで親近感が湧き、固くならず仲良くなれることが多いです。
例えば、大企業の役員の方でも日本ならお会いすることもないし、会えたとしても普通には喋れないと思うのですが、「海外」ということでお互い肩の力を抜いて会話ができ、勉強になることも多かったです。

自分が居心地の良いコミュニティがない・信用できる人がいない状態で生活がスタートするので孤独を感じることもありますが、だからこそ新しい人と出会える新鮮さがあります。

そこを楽しめると、やっていけると思います!

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